特定保健用食品いわゆるトクホは平成19年4月時点で679品目が許可されていす。ぁくまで食品であり、予防薬や治療薬の医薬品ではないため、効果効能は謳えません。
しかし、許可を得るにはメーカーが人に対して行なった臨床試験のデータを提出し、ある程度の効果効能を示さなければなりません。まったく矛盾しています。トクホのなかには効果のようなことを謳っていながら、ほとんど効果があるとは思えないものも多くあります。
しかし、弱いながらもある程度、効果があると思われるものもあります。「血圧が高めの方に」と言っている商品は血圧を下げる効果があると考えられます。なぜなら、医薬品のような成分が含まれているからです。この成分は腎臓の中の血圧を上げる酵素の働きを阻害し、血圧を下げます。
腎臓は老廃物をろ過して尿を作っています。腎臓が尿を作り出すにはある程度の血圧が必要です。腎臓で作られる、血圧を上げる成分を作る酵素の働きを阻害する物質であるポリペプチドのVPP とIPPがこの商品には含まれています。
この酵素の阻害物質は医薬品としてはカプトプリルなどがあり、血圧を下げる薬剤として使われています。副作用としては発熱、かゆみ、発疹、味覚異常、頭痛、めまい、吐気、嘔吐、食欲不振、脱力感、咳などです。この商品に含まれているポリペプチドはカプトプリルなどの医薬品よりは作用が弱くなっています。
弱いと言えども、血圧を下げる作用がありますから、当然、副作用も考えられます。この商品には「体質によりまれに咳が出る事があります」と書かれています。咳の副作用だけではなく、もっと多くの副作用の情報も公開すべきです。義務付けられている12週間の臨床試験では咳以外の副作用は見られなかったかもしれませんが、半年、1年、5年、10年と長期間飲み続ければ、もっと多くの副作用が出るかもしれません。
この商品には添加物などにも疑問があります。安定剤、香料、酸味料、人工甘味料などです。特に人工甘味料のアスパルテームは神経毒性が問題となっています。